伝説のネットミーム「できらぁ!」元ネタ漫画の狂気と再評価の理由

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伝説のネットミーム「できらぁ!」元ネタ漫画の狂気と再評価の理由
伝説のネットミーム「できらぁ!」元ネタ漫画の狂気と再評価の理由
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🎵 伝説のネットミーム「できらぁ!」元ネタ漫画の狂気と再評価の理由

でき ら あ――。この短くも圧倒的な熱量を帯びた叫びを、タイムラインで見かけない週はない。無理難題を突きつけられた瞬間、反射的にこのフレーズを画像付きでリプライした経験を持つネットユーザーは膨大な数にのぼるだろう。だが、画面の向こうで豪語する少年の正体や、彼が背負っていた常軌を逸したバトルの真実を知る者は、今どれほどいるだろうか。

荒唐無稽な料理理論と鬼気迫るスピード感で読者をねじ伏せた怪作の残響は、令和のデジタルカルチャーでも色褪せるどころか増幅し続けている。不条理な要求に対して軽やかにでき ら あと言い放つ無敵の精神構造は、閉塞感漂う現代社会において奇妙なカタルシスを与えているのかもしれない。

「同じ値段でステーキを?」ネットを揺るがし続ける狂気の原点

発端となったのは、1980年代に一世を風靡した伝説の料理漫画『スーパーくいしん坊』の一幕だ。高級洋食店を舞台に、客が繰り出した無茶な注文に対し、主人公の鍋島香介が突如として啖呵を切る。「同じ値段でステーキを?」「できらぁ!」というリズミカルな応酬は、後に巨大なネットミームへと昇華し、掲示板からSNSへと語り継がれることになった。

注目すべきは、その後に展開される驚天動地の調理プロセスだ。香介が披露したのは、安価なスジ肉を柔らかくするために肉を紐で縛り上げ、火のついた炭ごと巨大な車輪に括り付けて高速回転させるという、物理法則への挑戦とも言える奇策だった。煙が立ち込め、周囲のシェフが息を呑むなかで完成した「火の玉ステーキ」。その強引すぎる説得力こそが、四半世紀を超えて愛される爆発力の源泉である。

巨匠・ビッグ錠が切り拓いた「トンデモ料理」のリアリズム

本作の原作を手掛けた牛次郎と、作画を担当したビッグ錠のタッグは、当時の漫画界に途方もない地殻変動を起こした。『週刊少年マガジン』(講談社)で連載された本作は、美味しさを論理的に解説する従来の枠組みを粉々に粉砕した。ダイナミックな筆致と汗ほとばしる劇画タッチが、あり得ないはずの調理法に奇怪なリアリズムを宿らせたのだ。

現代でこそ「バトル系グルメ漫画」というジャンルは定着しているが、その土台を築いたのは間違いなく彼らの無謀な挑戦だった。包丁を振り回し、重力を無視した遠心力で肉を焼き、客の度肝を抜く。科学的整合性よりも「少年読者の胸を熱くさせること」を最優先したビッグ錠の熱量は、デジタル作画が主流となった今、かえって圧倒的な作家性として再評価されている。

なぜ今再び大炎上級の熱狂?SNS世代を虜にする不条理の美学

なぜ、昭和後期の作品が今再び爆発的な関心を集めているのか。その背景には、アルゴリズムと短文投稿サイトが生み出した「文脈の脱構築」がある。元ネタを知らないZ世代にとって、あの鬼気迫るコマ割りは純粋なギャグでありながら、同時に一切の妥協を許さないプロフェッショナルな覚悟の象徴としても機能している。

SNS上でのコミュニケーションにおいて、過度な正論や理屈っぽさは敬遠されがちだ。そんななか、「理由はどうあれやってみせる」という香介の野生的な突破力は、現代人が心のどこかで求めている痛快さに他ならない。説明不要のエネルギーが、タイムラインを一撃で薙ぎ払う。

Amazon KindleからNetflixへ?激変する出版業界と令和の映像化事情

この再評価の波は、確実にビジネスの潮流をも変えつつある。Amazon Kindleをはじめとする電子書籍ストアでは、過去のアーカイブ作品が突如としてランキング上位に急浮上する現象が頻発している。出版業界関係者によれば、SNSのバズを契機に数十年前の作品がミリオンセラー並みの収益を生み出すケースはもはや珍しくないという。

さらに業界内では、Netflixをはじめとするグローバル配信プラットフォームによる「昭和レトロ漫画の現代風実写化・アニメ化」の企画が水面下で蠢いているとの噂も絶えない。不条理でパワフルな日本の古典コンテンツは、海外の視聴者にとっても新鮮なキッチュ・カルチャーとして映るからだ。香介の豪快なステーキ対決が、超高解像度の映像で世界へと配信される日は決して絵空事ではない。

時代が追いついた奇作『スーパーくいしん坊』が現代人に遺すもの

理路整然としたタイパ(タイムパフォーマンス)至上主義の世の中で、私たちはどこか「無茶をやり切る熱気」を見失ってはいないだろうか。失敗を恐れて綿密な計算ばかりを重ねる大人たちに対し、あの不敵な笑顔の少年は今も紙面から問いかけてくる。

「できっこない」と諦める前に、炭火を回し、肉を叩け。ビッグ錠と牛次郎が紙の上に叩きつけた魂の叫びは、時代やメディアの形を変えながら、これからも迷える私たちの背中を力強く叩き続けるはずだ。 (出典: でき ら あ(Yahoo!ニュース)

でき ら あ
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